夕方四時すぎ。仙台花座の公演が終わり今日で東京へ帰る真打の師匠をお送りし、残った前座さん二人(馬ん次さん、幸七さん)と仙台三越の前を歩いていると、携帯電話の速報が鳴り、画面を見た幸七さんが「あッ」と声を上げる。歌丸師匠の訃報に接する。

数分間その場で立ち尽くしてしまう。とにかく宿へ戻ろうとみんなで呆然としながら歩く。

横断歩道を待ってるあいだ前座さんに「一門で一番下だから、連絡まわさないとね」などととりとめもなく話す。

宿に戻り弟弟子から電話で状況を聞く。突然のことで定席の楽屋も慌ただしい状態のよう。

五時半ごろ、お弔いの詳細の連絡がくる。椎名家と協会合同のお別れの会を7月11日に妙蓮寺で執り行うとのこと。

それから夜半にかけて、自分のような二ツ目の芸人でも知人から「亡くなってしまったね」という連絡が何件もくる。それだけ落語という存在を世間の人の心に留めてくださっていたんだよなあ、と日ごろから思っていたことなれど、改めて思う。

思い出は数多くあれど、まずは落語芸術協会として会長を盛大にお送りすることです。

そして今日も、歌丸師匠が耕してくださった仙台の寄席に出ます。寄席は毎日休みなし。

ご冥福をお祈りします。